Special Interview

My AgeWell Story

人はだれも人生の主役。
さまざまなMyStoryを生きています。

真摯に進む人、大らかに笑う人、立ち止まり考える人、諦めない人、悩みもだえる人、穏やかにほほ笑む人…どんな姿も美しい。
そんなAgeWellを目指して生きるあの人に訊くMy AgeWell Story

第2回
秋山陽子さんインタビュー

自分の心に素直に向き合うことを
忘れないことが
AgeWellはじめの1歩

秋山陽子さんのこれまで

まずはご自身の今とこれまでをハイライトで教えてください

1967年生まれの広島県広島市在住。金融機関にて、企画・営業の仕事に長くついた後、出産と同時に退職!その後、主婦業にどっぷり専念します。2人の子どもに恵まれ、主人の転勤とともに田舎暮らしを楽しむなか、突然の主人の余命1ヶ月宣告。その後、1年後に亡くなります。まさかの予想もしない出来事が、改めて自分の生き方や暮らし方を見直すきっかけとなりました。さらに、片づけは心の整理にも繋がることを実感し、ライフオーガナイザーの資格取得。年間100件近いシニア世代の片づけサポートをしているなか、人生をよりよく重ねていくには、45~65歳の暮らしにフォーカスする必要性を感じ、このことがAgeWellLivingの立ち上げとなりました。

泣いてもいい!涙は優しさのタネになる

お子さんが、まだ小さいときにご主人が亡くなられたのですね

子どもが、4歳と6歳のときでした。主人が余命宣告を受けてから、子どものこと、病気と戦う主人のこと、生活のこと、お金のこと、次から次へと不安が消えぬまま大きくなるばかりで、いちばん大切だった主人の人生のことを考える余裕がまったくなかったのです。亡くなった後、「彼は幸せだっただろうか」「もっとやりたいことがあったのでは?」、こう思うと悔やむことも多く、さらに「私が前を向かなきゃ」「泣いたらだめ」と、悲しむことに蓋をし、無理矢理にポジティブに変換しようとしていたのです。そんなとき、「もし天国から主人が見ているとしたらどう思うのだろう」、ふと思うことがありました。安心するどころかさらに心配で気が休まることないのではないだろうか?そんな時に出会ったのがライフオーガナイズでした。

ライフオーガナイズの考え方を知り、「どんな暮らしがしたいんだろう」「大切なものは何だろう」「家族の願いはどんなことなんだろう」と、願望を整理しておくことは、自分にも家族や周りの人へのギフトにもなることだと確信することに。

ライフオーガナイザーになってからは、シニア世代の方の多くのサポートに関わらせていただきました。そこで人生の先輩方に教えていただいたのは、子育て終えた頃からもっと早く老後のことを考えておけばよかったということ。ちょうど私自身が、40代半ば頃から「今までとはちょっと違ってきたな」と感じることが多くなり、歳を重ねていくことへの不安や焦燥感に駆られました。「人生後半に備えをしておくべき、でもどうしたらいいのだろう」。こうしたことを真剣に考えるようになった頃、ナビゲーターの3名との出会いがありました。

人生後半戦に備えた暮らしを整えるための「小さなAgeWell」を始めます

AgeWell Livingを立ち上げたことでどんなことが変わりましたか?

立ち上げのメンバーの想い、優しさは、私の力を緩ませてくれました。「一人でいることを前提にしっかり自分の足で立っていきたい」と、力を入れるだけでなく、時には頼り、支え助け合える快適な関係を築いていきたいと、強く思うようになったのです。今では、コミュニティの仲間も増え、皆さんの存在が私には大きな力になっています。さらに、小さかった子供たちも、現在は巣立ち自分の人生を歩み始めています。漠然とした不安に絡まれた頃とは違い、しっかりこれからの身体の変化も受け止め、今できる小さな工夫やエネルギーとなることに時間を費やすことができるようになってきました。

これからの夢や願いはどんなことがあるのですか?

大きな夢はありません(笑)。人生後半戦は、これまで経験したことを資源に、日常のなんでもない日々のなかにある幸せに気づける私でいたい。そのためにも、まずAgeWell Livingで軸あるライフデサインを描くこと。そして、大好きな季節を通ししっかり味わうリコ活(Re:Co Life活動)を通し、遊び心を持って、今をしっかり楽しみたい。そして、家族の夢の応援をしながら、喜びを分かち合える仲間と繋がっていきたい!これが願いです。

愛らしい声、ふんわりとやわらかい雰囲気の秋山さん。小さな気づきを大切にしながら、日々暮らしを整え楽しまれていることが伝わってきました。力を入れることばかりでなく、力を緩ませ、しっかり呼吸することも大切ですね。

インタビュアー:AgeWellLivingナビゲーター 内藤さとこ
取材:2021年6月10日