Special Interview
人はだれも人生の主役。
さまざまなMyStoryを生きています。
真摯に進む人、大らかに笑う人、立ち止まり考える人、諦めない人、悩みもだえる人、穏やかにほほ笑む人…どんな姿も美しい。
そんなAgeWellを目指して生きるあの人に訊くMy AgeWell Story
第3回
梅野由美さんインタビュー
人生に正解はないからこそ、
自分の心に
正直でいたいですね。
梅野由美さんのこれまで
まずはご自身の今とこれまでをハイライトで教えてください
1969年兵庫県生まれ。ユーモアがあり器用な父と、素直だけど人づきあいが苦手な母のもと、ささやかだけれど温かい家庭で育つ。20代、証券会社に勤めるも、同僚の八方美人ぶりに初めて人間不信に。せめて休日は好きな事をと大好きなソフトボールをする為に自らチームを結成し、3年かけ全国大会に出場した。30代で結婚後は専業主婦になるが閉鎖感と家事育児でキャパオーバー。40代、ライフオーガナイズと出会う。空間の片づけから思考の整理に興味を持ち、メンタルオーガナイズ、ibマッピングを学ぶ。50代、親を看取る経験をし、AgeWell Living立上げに関わる。場を和ませ温かく優しいつながりの場づくりに貢献中。
人との出逢い、つながりが、わたしの世界を広げてきた
今までいろんな出会いがあったのですね?
ここまでを振り返ってみても私の人生を豊かにしてくれたのは、いつも人との出逢いや交流であったように思います。もともと人が好きでしたし、15年余りソフトボールをしていましたので仲間と喜びや悲しみを分かち合うという事も当たり前だったように思います。適材適所でそれぞれの個性を活かしながら力を合わせて何かを成し遂げていく、そういう感じが好きなんでしょうね。
うちは母がメンタル的に弱い人だったので母をあまり頼りにできませんでしたが、その分、友人に恵まれ、沈んだ時も支えてくれる人たちがいたことに心から感謝しています。
やっぱり、人って一人では生きていけませんよね。
そんな意味でもAgeWell Livingのコミュニティが、互いに刺激を与え合い、認め合い、それぞれの世界が広がる、そんな場になると嬉しいですね。
仲間と人生を謳歌しながらのびのび過ごした独身時代、結婚後は子育て、義理父の介護、透析の実父のサポートなど、家族のための時間を最優先に考えた時期も。その後、親の死を経験し、人生を悔いなく終えるためにも、純粋な自分の願望も大切にしようと改めて立ち返ることに。
義親の介護が必要になったとき、親族それぞれの価値観の違いに悩んだこともありました。何が最善かは誰にも分かりません、正解なんてないでしょうし、何が幸せかも本人にしか決めれませんよね。結局、自分の人生を幸せなものにする為には、誰かの物差しでなく自分の心に正直に選んでいくしかないと思いました。大袈裟なことじゃなくていいと思うんですよ、自分の心が喜ぶことを暮らしの中に増やしていければ。
「ただ自分らしく在る」ことこそ、使命なのかもと思うようになりました。
AgeWell世代は自分の人生を改めて考え直したい時期かもしれませんね
人生を見つめ直すとき、自分は何の役に立つだろうか、使命は何だろうか、と悩む時もありますよね。特にこのAgeWellナビゲーターのメンバーは仕事の出来る人ばかりですから、勝手に気負いそうになることもありました。
それでもね、道ゆく人がふと足を止め、小さな草花に心和まされるように、例え大きな景色のほんの一部だったとしても、時にはそれが誰かの元気や勇気に貢献している・・・そんな幸せもあると思うんです。
昨年、この前代未聞のコロナ下でも変わらず咲く桜を眺めて思ったんですよ。世間の状況がどうあろうといつも通り咲く姿に、力強さと美しさを感じて、どんな時も“どう自分らしく在るか”が大切だと。
それが案外難しいんですけど。
自然からも気づかされることは多いですよね。
そうなんです。
春の花や新緑の眩しさも大好きですが、美しい紅葉のあとの落ち葉にも愛おしさを感じます。
生まれおちた私たちには、いつか必ず死が訪れるけれど、命を芽吹かせ、太陽の光と雨の潤いと、様々な風の中で成長し、そして人生を全うする。
枯れ朽ちても、次の生命のための糧となれたら、その豊かさは続いていく。。。
彩とりどりに重なる落ち葉を見ながら、そんなことを考えていると、生も死も、どんな人生にも価値があるとしみじみ愛おしく思うんですよね。
明るくサバサバとした口調で語りながらも、繊細で人懐こい表情を垣間見せる梅野さん。
「なんでも受け止めるよ」という声が聞こえてきそうな、愛があふれる人柄に人が集まるのかもしれませんね。
インタビュアー:AgeWellLivingナビゲーター 内藤さとこ
取材:2021年8月10日